経常収支比率で、財政の弾力性（財布のゆとり）がわかる。
　
言い換えるなら「毎年決まって入ってくる収入」のうち「毎年決まって出ていく支出」がどのくらいの割合を占めているかを示すもの。
　
この比率が９０％以上であれば、財政が硬直化している。
言い換えるなら、決まった出費で収入のほとんどが消えてしまっている状態。自治体の場合、新しい道路の整備や福祉サービスの拡充といった新規事業を行う財源的な余力が少なくなっている。
　
この比率が７０～８０％であれば、財政に弾力性がある。
自治体はこの程度であることが望ましい。
　
令和５年度の場合、埼玉県で財政に最もゆとりがある自治体は長瀞町（77.9%）。逆に最もゆとりがないのは（意外にも？）川越市（99.8%）。
　
長瀞町の財政力指数は0.36と国からの交付金頼みであるが、使い道にはゆとりがある状態。
一方で川越市の財政力指数は0.94でかなり自前で賄えているが、使い道にゆとりがないことがわかる。
　
経常収支比率が70%台の自治体は長瀞町のみ。
80%台の自治体は19（5市、14町）。
90%台の自治体は43（34市、8町、1村）。
　

	自治体名	経常収支比率(％)
1	長瀞町	77.9
2	美里町	80.5
3	神川町	83.7
4	嵐山町	84.4
5	皆野町	84.7
6	横瀬町	84.8
7	寄居町	85.2
8	松伏町	86.0
9	吉見町	86.5
10	小鹿野町	86.9
11	熊谷市	87.6
12	小川町	87.9
13	三芳町	88.0
14	八潮市	88.2
15	秩父市	88.3
16	戸田市	88.5
17	川島町	88.9
18	滑川町	89.8
19	深谷市	89.9
20	越生町	89.9
21	蕨市	90.2
22	杉戸町	91.1
23	鳩山町	91.2
24	白岡市	91.3
25	久喜市	91.4
26	和光市	91.6
27	行田市	91.7
28	桶川市	92.0
29	東秩父村	92.0
30	越谷市	92.1
31	北本市	92.3
32	蓮田市	92.3
33	毛呂山町	92.3
34	宮代町	93.0
35	羽生市	93.2
36	幸手市	93.2
37	日高市	93.3
38	飯能市	93.4
39	鶴ケ島市	93.6
40	狭山市	93.8
41	坂戸市	93.8
42	富士見市	93.9
43	吉川市	94.1
44	加須市	94.6
45	本庄市	94.7
46	上尾市	94.8
47	東松山市	94.8
48	志木市	94.9
49	所沢市	95.2
50	上里町	95.4
51	ときがわ町	95.4
52	鴻巣市	95.5
53	さいたま市	95.6
54	春日部市	96.1
55	伊奈町	96.2
56	朝霞市	97.5
57	三郷市	97.7
58	入間市	97.8
59	新座市	98.5
60	ふじみ野市	98.9
61	草加市	99.1
62	川口市	99.5
63	川越市	99.8

　
ピンクは市、緑は町村。
元データ（Excel）
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